最近、MeganeX superlight 8KというHMDを使い始めたんですが、こちらはマイクしかないため、イヤホンを使う必要がありました。
色々探したり試したりしているうちに知見が溜まったので、同じくVR向けイヤホンを探している人向けにまとめたいと思います。
VR向けイヤホンの要件
はじめに、VR向けイヤホンとして重要視したポイントを説明していきます。
VRChatでの利用を想定
利用を想定した環境は主にVRChatです。 想定するゲームによっては別の要件があるかもしれません。
超低遅延
会話においてレスポンスの早さは重要です。 ゲーム全般で同じだと思いますが、UIの動きに対して音が遅れると違和感があるため、無線の場合は有線と同レベルの超低遅延、つまるところ「ゲーム向け」を謳ったイヤホンを選択します。
USB-C接続が可能
HMDに挿せる形式がUSB Type-Cとなるため、そこに接続可能であることは重要です。 具体的には無線のUSBドングルがUSB-Cであることです。 有線の場合は変換アダプタを使えば解決します。
自分の声が聞こえる
耳が完全に塞がれると、自分の声が聞こえずに会話し辛いです。 サイドトーンがある、もしくは耳を塞がないオープンイヤー型であることが好ましいでしょう。
音質が良い
VRChatに限った話ではないかもしれませんが、納得のいく音質のイヤホンであることは最低条件です。
連続使用時間が長い
VRChatは何時間も連続で遊ぶことが多いため、ワイヤレスイヤホンの電池持ちが3時間程度では短すぎます。 8時間ほど遊べれば十分でしょう。
候補と所感
探して試したものについて、正直な所感を述べていきます。
Anker Soundcore VR P10
VR向けイヤホンを探すと最初にヒットする、Ankerの完全ワイヤレスイヤホンです。
充電パススルー可能なUSB-Cドングルが付属しているため、充電と低遅延を両立させており、Meta Quest 3に最適です。
カナル型イヤホンでサイドトーン非対応なため、自分の話し声はほとんど聞こえないでしょう。
SONY INZONE Buds:WF-G700N
ソニーの完全ワイヤレスワイヤレスゲーミングイヤホンです。
低遅延のUSB-Cドングルが付属しているため、遅延は問題ないでしょう。
PCに専用アプリケーションをインストールすればサイドトーンが利用できるため、会話しやすいです。
電池持ちも良く、着け心地もや音質も良いため非常に快適ですが、マイク音質がそれほどよくないためか、サイドトーン越しの声には違和感があるかもしれません。
Apple EarPods
Appleが昔から出している定番イヤホンのUSB-C接続モデルです。
コストパフォーマンスに優れており、値段の割に音質が良いです。
耳を塞ぐことがなく、少しだけ自分の声が聞こえるため、カナル型と比べて会話しやすいです。
当然ですが有線であるため線が邪魔になってしまいます。
Bose Ultra Open Earbuds
Boseが出している、耳に引っ掛けるタイプのイヤホンです。
音質が非常に良く、今まで体験してきたオープンイヤー型の中では随一です。
オープンイヤーなので会話しやすいですが、ゲーミングイヤホンではないためドングルはありません。
Bluetoothの低遅延モード接続を試してみましたが、遅延にムラがあり、時々遅れを感じることもありました。
Shokz OpenMeet UC
Shokzが出す骨伝導式ヘッドセットの、ビジネス向け最新モデルです。
もはやイヤホンではないので、HMDの形によっては装着できないでしょう。
骨伝導で耳にかぶらない上に非常に軽いため、装着感はかなり良く、耳を全く塞がないので最も会話しやすいタイプになります。
USB-Cのドングルはありますが、ゲーミングモデルではなくビジネス向けであるため、遅延がそれなりにあります。
また、骨伝導方式の宿命かもしれませんが、どうしても音質が悪い上に振動がくすぐったいです。
NTT sonority nwm MWE001
NTTソノリティから出ている、有線のオープンイヤー型イヤホンです。
非常に軽いため着け心地がよく、長時間装着していても気にならないです。
オープンイヤー型であるため会話がしやすいですが、どちらかというとビジネス用途の面が強いためか、音質はあんまり良くないです。
ARC II GAME Edition
Cleer Audioが出している、ワイヤレスオープンイヤー型イヤホンシリーズのゲーム向けモデルです。
会話しやすいオープンイヤー型であるにも関わらず、音質の良さを両立させた珍しいイヤホンです。
ゲーム向けの低遅延USB-Cドングル付属で、電池持ちも8時間と十分です。
ただしAmazonでの取り扱いがないため、いざ初期不良などが発生した時の返品に手間がかかりそうです。
ARC 3 Gaming

- 価格: 32359 円
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先と同じくCleer Audioの後継機です。
基本的にはARC II GAME Editionと同じで会話しやすさ・低遅延・高音質・長時間駆動を両立しています。
前世代との主な違いは、遅延が59msから29msと半分になり、有線に近い超低遅延となりました。(有線は20msと言われています)
当然ながら価格が少し高くなってしまうことと、同じくAmazonでの取り扱いがないため、初期不良などが発生した時の返品に手間がかかりそうです。
結論
ここまで試した結果、最終的に筆者はARC 3 Gamingに落ち着きました。
人によってこだわるポイントに違いがあると思いますので、ここまでの所感であなたにピッタリのVRイヤホンが見つかるといいですね。