昨今では配信のハードルも低くなり、配信向けを謳ったマイクやオーディオインターフェースといった機材が次々と登場しています。
・・・が、配信向けマイクなどを調べても、多くはコストパフォーマンスに優れた製品ばかり目立っている印象があります。
これはそんな、調べても安物ばかり紹介されてうんざりしている方に向けて、高級機材の決定版を紹介する記事です。
はじめに
はっきり言っておきます。高い機材を使ったところで録音した声が良い声になるわけではありません。
じゃあ何が違うんだって話ですが、簡単に言うとより生の音に近い音が撮れます。生の音に近いと、より芯を感じられる、存在感のある音になります。
「これで撮ればイケボになる!」は全て詐欺です。ご注意ください。
マイク
Earthworks ETHOS
測定用マイクを製造しているEarthworksが放送向けに作ったマイクです。
測定用機材を作っているだけあり、基本の特性はフラットでありながらも、放送向けとして歯擦音のある4kHzが少しだけ下げられています。
コンデンサーマイクですが、筐体内に含まれているショックマウントで十分マイクアームの衝撃も吸収されており、初期装備のウィンドスクリーンで十分ポップノイズもカットされます。
初期装備のボールジョイントで位置調整もラクラクでめちゃくちゃ使いやすいです。
よくある外付けの巨大なショックマウントや、邪魔なポップガードなしで、買ってすぐにコンパクトな状態のまま取り回せるため、非常に実用的です。
ちなみに同じ製品で黒いバージョンもあります。その時安いほうを選ぶのもアリです。
実際にどんな音か聞いてみたい場合は、海外のレビュー動画が非常に参考になります。
後方ノイズやマイクを叩いた時の音、パ行の破裂音などのテストもしており、非常に優秀であることがわかります。
日本ではボーカル用途ならともかく、トーク向けでもなぜかSM7Bなどがもてはやされています。
断言できます。お金があってトーク向けの決定版がほしいならETHOSがオススメです。
オーディオインターフェース
RME Fireface UCX II
RMEはハイエンドDTMユーザーの中で言わずと知れた、高級オーディオインターフェースのメーカーですが、その音質の良さからPCオーディオ界隈でも絶大な人気を誇っています。
音質の良さは然る事ながら、RMEの特長は「TotalMix FX」というソフトウェアによる柔軟なルーティング設定にあります。
通常のミキサーなら物理配線で行うルーティングですが、Firefaceなら複数の物理入力、物理出力、そしてPC上の出力デバイスをソフトウェア上で自在に経路設定することが可能です。
遅延もないため、自分の声を自分のヘッドフォンに流して話しやすくできます。
配信で活用する例としては、Discordの音を別の出力先デバイスに設定し、ルーティングによって自分のヘッドフォンに流しつつ、OBSにはゲーム音声やBGMと分けて扱うといったことが可能です。
一台あればどんな場面にも対応できる、万能と言っていい機材です。お金があるならこれを選んでおけば間違いないです。
ちなみに、接続インターフェースの数を絞って小型にしたモデルもあります。
RME Babyface Pro FS
両方使ってみましたが、筆者はFirefaceのほうが良い音だなと感じたのでそちらをメインに使っています。
以上です。