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こだわりヘッドフォン・オーディオインターフェース使いのVC環境にModMicが良かった話

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PC でのオーディオ環境のために、自分が気に入っているヘッドフォンやオーディオインターフェースを使う人は少なからずいらっしゃると思います。

私は DAW を使わないし DTM もしないのですが、こちらの Fireface UCX を愛用しています。

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見ての通り小型のマイク端子を挿すジャックなどありません。

私はこの環境でボイスチャットをしながらゲームもしたいと考えました。オーディオインターフェースを使っているなら XLR の入力からマイクインしたいですよね。なぜならこの手の製品はマイクインした音声はほぼ遅延なしにモニターすることができます。これはゲーミングヘッドセットでサイドトーンと呼ばれる機能に近いです。

XLR の入力からマイクインしたいけどデカいマイクを口元に配置するのはイヤ。そういう方にむけて、まず私がボイスチャット環境のために試した方法をいくつか紹介し、最終的に ModMic を勧めるのが本記事の趣旨となります。

これまで試した方法

まずオーディオインターフェース+ヘッドフォン環境にマイクを足すにはどのような方法があり、それが私にとってどのような問題があったのか挙げておきます。

ヘッドセット

ヘッドセットは接続方法でだいたい 3 種類に分類できます。

  • USB 接続
  • 4 極ミニプラグあるいは 3 極+2 極のミニプラグ
  • Phone プラグ+XLR 入力

ヘッドフォン自体が変わってもいいなら、スポーツ実況などの現場などに使われる Phone プラグ+XLR 入力のヘッドセットで OK。Shure や Bayerdynamic、AKG あたりの製品がありますので、それで終了となります。

でも違うんです。それでよければ悩んだりしません。実際やってみましたが、付け心地が悪くて諦めました。

USB 接続は手軽に自身のオーディオインターフェースをバイパスして接続できますが、VC やゲームの度に Windows 上のオーディオデバイスを切り替えるなど手間が発生しました。ショートカットキーでデフォルトオーディオデバイスを切り替えるアプリケーションも試してみましたが、どちらにせよ一手間あることには変わりありません。

ミニプラグに至っては挿す場所がないでしょう。オーディオインターフェースの基本的な入力は XLR 端子ですし、プラグインパワーは使えません。

つまり付け心地・音質・手間・接続の制約などの都合で、ヘッドセットは論外でした。

XLR 接続のダイナミックマイク/コンデンサマイク

XLR 接続のマイクはこの問題における現実的なソリューションのひとつです。大型で音質もよく、ゲーム配信や実況などで使うユーザーがたくさんいるため情報も集まりやすいです。

しかしとにかく邪魔です。口元にマイクを配置するためのアームは手軽に購入できるようになりましたが、目の前にあるデカいマイクの圧迫感はそのままです。24 インチ程度のモニターなら邪魔にならないかもしれませんが、私の 42 インチモニターに対しては視界を塞ぐ結果になりました。

もう一つ体験した問題は、マイクから離れると反射音などで音質が悪くなるため、姿勢に併せてマイクの場所を調整する必要があったことです。椅子を後ろに倒したり、逆に近づいたりする度にマイク位置の調整が必要です。

また、多くの XLR 接続マイクはミュートするスイッチがありません。とっさにショートカットでミュートするのは難しいため、ボイスチャットにおいて物理的なミュートスイッチの有無は重要だと私は考えます。

ModMic Uni

ModMic はAntlion Audioという会社のプロダクトで、ヘッドフォンにくっつけるタイプのマイクです。

以前は転売品しかありませんでしたが、最近日本の Amazon でも正式に取り扱いが始まりました。

勧める理由

この製品自体、言ってしまえばただ磁石と両面テープでくっつくだけの、ミニプラグ付きマイクです。私が最も注目したのはこちらのオプションです。

アントライオンオーディオ XLR Power Adapter GDL-3220-JP 中

アントライオンオーディオ XLR Power Adapter GDL-3220-JP 中

  • アントライオンオーディオ(Antlion Audio)
Amazon

このアダプターは XLR 接続する 48V のファンタム電源を、5V プラグインパワー付き 3.5mm のミニジャックへ変換します。このオプションは小型マイクを使いたいが、XLR 接続したいというニッチな需要を満たしてくれます。

これにより、お気に入りのヘッドフォンと XLR 入力しかないオーディオインターフェースを使いながらも、デバイス切り替えなどの面倒な一手間をかけることなくボイスチャットを開始することができるようになります。

また、ModMic Uni にはミュート切り替えスイッチがあるのも嬉しいポイントです。

問題点と工夫

とはいえこのソリューションは完璧ではありません。例えばマイクとヘッドフォンの線を束ねると電磁誘導によりノイズが入りやすいです。

今のところ、オーディオインターフェースのモニター機能で自分の声を聞いている分には気になるノイズは入りませんが、NVIDIA のShadowPlayなどの録画ツールでキャプチャした動画にはノイズが入っていたりします。

私の場合は ShadowPlay に録画させるマイク入力にNVIDIA Broadcastを利用することで、ノイズを除去することができました。

おわりに

私のオーディオ環境にてボイスチャットのために試したいくつかの例とその問題点を挙げ、執筆時点での私にとってのベストプラクティスとして ModMic Uni と XLR Power Adapter の組み合わせを紹介しました。

当記事が皆さんのボイスチャット環境構築の一助となれば幸いです。

Appendix

執筆時点で、日本の Amazon に正式に取り扱われている製品は ModMic は 3.5mm ミニプラグ接続の ModMic Uni、USB 接続の ModMic USB の 2 種類ですが、実は USB ドングル付属の無線接続タイプの ModMic Wireless という製品があります。

私の環境には合っていませんが、マイクのないワイヤレスヘッドフォンをボイスチャットに使用したいのならば良いソリューションかもしれません。